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動画制作ガイド

ショート動画の作り方|企業担当者向けに企画・構成・編集の基本を解説

企業向けショート動画の作り方を、企画設計・構成・台本・編集・運用の流れで解説。再生数だけで終わらず、問い合わせにつなげる考え方を紹介します。

12分で読める
森田祥梧Frontend Engineer / Web Director
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ショート動画を始めたものの、「再生数が伸びない」「最後まで見られない」「何を投稿すればいいかわからない」と悩む企業担当者は少なくありません。

ショート動画で大切なのは、撮影技術や編集スキルの前に、冒頭数秒で視聴者の興味をつかみ、最後まで見てもらうための企画設計です。

どれだけ映像がきれいでも、誰に何を届けるのかが曖昧な動画は、スクロールの中で流されてしまいます。

ショート動画の作り方は、大きく次の5ステップで考えると整理しやすくなります。

  1. 誰に届けるかを決める
  2. 1本で伝えることを1つに絞る
  3. フック・本編・CTAで構成する
  4. 台本を作って撮影・編集する
  5. 投稿後の数字を見て改善する

特に企業のショート動画では、再生数だけでなく、認知・採用・問い合わせなど、事業上の目的につながる設計になっているかが重要です。

この記事では、映像ディレクターの視点から、企業がショート動画を作るときに意識したい企画・構成・編集・運用のポイントを解説します。

ショート動画とは

ショート動画とは、主にスマートフォンで視聴される短尺の縦型動画のことです。

YouTube Shorts、Instagram Reels、TikTokなどのプラットフォームを中心に広まり、現在では企業の情報発信、採用活動、商品紹介、ブランディングにも活用されています。

一般的には、9:16の縦型画面で表示され、数秒から数十秒程度で情報を伝える動画を指します。

なぜ縦型動画が使われるのか

縦型動画が広がった大きな理由は、スマートフォンでの視聴行動と相性が良いからです。

多くのユーザーは、SNSをスマートフォンの縦画面のまま閲覧しています。縦型動画はその画面全体を使って表示できるため、横型動画よりも視覚的に情報が入りやすくなります。

ただし、縦型動画がすべての場面で優れているわけではありません。

たとえば、映画的な表現や複数人の会話、セミナー映像、YouTubeの長尺コンテンツでは横型動画が向いている場合もあります。

大切なのは、縦型か横型かではなく、視聴される場所・目的・ターゲットに合わせて動画の形式を選ぶことです。

ショート動画と通常の動画の違い

比較項目ショート動画通常の動画
主な比率9:1616:9
尺の目安数秒〜60秒前後数分〜
視聴スタイルスクロール中に流し見自分で選んで視聴
情報設計結論・変化・要点を素早く見せる背景から丁寧に説明する
編集の特徴テンポ重視・テロップ重視構成や説明の流れを重視

ショート動画は、「見ようと思って見る」よりも、「流れてきたから見る」コンテンツです。

そのため、最初から興味を持ってもらえる前提で作るのではなく、興味のない人の手を止める設計が必要になります。

ショート動画で最初に決めるべきこと

ショート動画を作る前に、まず決めるべきことは次の3つです。

  • 誰に届けるのか
  • 何を伝えるのか
  • 視聴後にどう動いてほしいのか

この3つが曖昧なまま撮影や編集を始めると、見た目は整っていても成果につながりにくい動画になります。

誰に届けるのか

最初に決めるべきなのは、ターゲットです。

たとえば「20代女性」だけでは、まだ少し広すぎます。

もう一段階具体的にして、

  • 就職活動中の学生
  • 美容に関心がある20代女性
  • 店舗集客に悩む中小企業の担当者
  • 採用広報を強化したい企業の人事担当者

のように、誰に向けた動画なのかを明確にします。

ターゲットが曖昧だと、言葉選びも映像のトーンもぼやけます。結果として、誰にも強く刺さらない動画になってしまいます。

何を伝えるのか

ショート動画では、1本の動画で伝えるメッセージを1つに絞ることが重要です。

企業アカウントでよくある失敗が、1本の動画に情報を詰め込みすぎることです。

商品の特徴、価格、開発背景、導入事例、会社の想いなどをすべて入れようとすると、視聴者にとっては何を受け取ればいいのかわからなくなります。

たとえば、同じ商品紹介でも、

  • この商品で解決できる悩み
  • 他の商品との違い
  • 実際の使い方
  • 導入したお客様の声
  • 購入前によくある不安

は、それぞれ別の動画に分けた方が伝わりやすくなります。

ショート動画では、多くを伝えるより、1つを確実に伝える意識が大切です。

実際の制作現場でも、編集段階でまとまりにくくなる動画は、企画段階で伝えたいことが多すぎるケースが少なくありません。撮影前に「この1本で何を伝えるのか」を決め切ることが、結果的に動画全体の完成度を高めます。

視聴後にどう動いてほしいのか

動画を見たあとに、視聴者に何をしてほしいのかも事前に決めておきます。

たとえば、

  • フォローしてほしい
  • Webサイトを見てほしい
  • 商品ページを見てほしい
  • 資料請求してほしい
  • 採用ページを見てほしい
  • コメントしてほしい
  • 保存してほしい

などです。

ここが曖昧だと、動画の最後が弱くなります。

企業のショート動画では、再生数だけを目的にするのではなく、認知・興味・比較・問い合わせのどこにつなげる動画なのかを考えることが重要です。

ショート動画の基本構成

ショート動画の構成は、基本的に次の3つで考えます。

  1. フック
  2. 本編
  3. CTA

この流れを意識するだけでも、動画の伝わり方は大きく変わります。

フック|冒頭で視聴者の手を止める

フックとは、動画の冒頭で視聴者の興味を引く部分です。

ショート動画では、冒頭数秒で「見るか、飛ばすか」が判断されやすいため、最初の入り方が非常に重要です。

良いフックの例

採用動画を作っているのに応募が増えない理由

商品紹介でいきなり機能説明をしていませんか?

ショート動画が伸びない企業アカウントに多い共通点

その動画、最初の3秒で損しています

問い合わせにつながる動画と、再生されるだけの動画の違い

ポイントは、視聴者が「自分のことかもしれない」と感じることです。

避けたいフックの例

本日は〇〇について解説します

こんにちは、〇〇株式会社です

今回は弊社の商品を紹介します

まずは会社概要から説明します

もちろん、すべての動画で絶対にNGというわけではありません。ただ、ショート動画では最初に自己紹介や前置きを入れるより、視聴者の悩みや興味に直接触れた方が見てもらいやすくなります。

本編|フックで約束した内容を届ける

本編では、冒頭で提示したテーマに対して、答えや理由をわかりやすく伝えます。

ここで大切なのは、話を広げすぎないことです。

たとえば冒頭で、

採用動画を作っているのに応募が増えない理由

と始めたなら、本編では採用動画に絞って話します。

途中で会社紹介、福利厚生、代表メッセージ、社員インタビューの話まで広げると、動画の焦点がぼやけます。

ショート動画では、視聴者が次の展開を自然に追えるように、情報を短く区切って見せることが大切です。

CTA|最後に行動を促す

CTAとは、視聴後に取ってほしい行動を伝える部分です。

たとえば、

採用動画の作り方に悩んでいる方は、プロフィールのリンクからご相談ください。

他の改善ポイントも知りたい方は、フォローして次回の投稿をご覧ください。

詳しい事例は、Webサイトの記事で紹介しています。

などです。

CTAは、1つに絞るのが基本です。

「フォローも、保存も、コメントも、問い合わせもお願いします」と複数の行動を求めると、視聴者は何をすればいいのかわかりにくくなります。

動画の目的に合わせて、最も重要な行動を1つだけ伝えましょう。

CTAは最後に付け足すものではなく、企画の最初に決めておくべき要素です。視聴後の行動が決まっていると、冒頭で何を見せるべきか、本編で何を省くべきかも判断しやすくなります。

目的別に変わるショート動画の作り方

ショート動画は、目的によって見せるべき内容が変わります。

採用向け

採用では、会社が伝えたいことよりも、応募者が知りたいことを先に考える必要があります。

たとえば、

  • どんな人が働いているか
  • 職場の雰囲気はどうか
  • 入社前にどんな不安があるか
  • 実際の働き方はどうか

といった内容は、応募検討者にとって判断材料になります。

商品・サービス紹介向け

商品紹介では、機能説明から入るより、まず「どんな悩みを解決できるのか」を見せた方が伝わりやすくなります。

視聴者は、商品の仕様そのものよりも、自分にとってどんな変化があるのかに関心を持っています。

問い合わせ獲得向け

問い合わせにつなげたい場合は、動画単体の完成度だけでなく、その後の導線設計まで考える必要があります。

プロフィール、リンク先、LP、問い合わせフォームまでが自然につながっていなければ、動画が見られても成果につながりにくくなります。

LP側の構成については、LP構成テンプレートガイドでも詳しく解説しています。

企業アカウントで使える構成例

採用向けショート動画の構成例

フック

入社前に不安だったこと、正直に話します。

本編

  • 入社前に感じていた不安
  • 実際に働いてみてわかったこと
  • 今感じている会社の魅力

CTA

働く雰囲気をもっと知りたい方は、採用ページをご覧ください。

採用動画では、会社が伝えたい魅力だけでなく、応募者が不安に思っていることに答える視点が重要です。

商品・サービス紹介向けショート動画の構成例

フック

その作業、まだ手作業でやっていませんか?

本編

  • よくある課題
  • 課題が起きる原因
  • サービスで解決できること
  • 導入後の変化

CTA

詳しい機能や料金は、プロフィールのリンクからご確認ください。

商品紹介では、いきなり機能を説明するより、視聴者の悩みから入る方が伝わりやすくなります。

ノウハウ発信向けショート動画の構成例

フック

ショート動画が伸びないときに、まず見るべき数字はこれです。

本編

  • 再生数だけで判断しない
  • 視聴維持率を見る
  • どこで離脱しているかを確認する
  • 次の動画で冒頭や構成を改善する

CTA

動画改善の考え方を知りたい方は、他の投稿もご覧ください。

ノウハウ系の動画は、保存されやすい内容にすることがポイントです。

台本の作り方

ショート動画でも、台本や構成メモは作った方がよいです。

なんとなく撮り始めると、話が長くなったり、伝えたいことが途中でぶれたりします。

台本を作るときは、次の3つを整理します。

項目内容
セリフ話す内容
テロップ画面に表示する文字
映像どんな画を見せるか

セリフは、文章としてきれいに書きすぎると読み上げ感が出ます。実際に話すときの自然な言葉に直すことが大切です。

また、テロップはセリフをそのまま全部載せるだけでなく、重要なキーワードや結論を強調する役割もあります。

台本ができたら、一度声に出して読み、尺を確認します。長くなりすぎる場合は、情報を削ります。

ショート動画では、情報を足す力よりも、削る力が重要です。

編集で意識するポイント

ショート動画の編集では、視聴者が飽きずに見続けられるように、テンポと視覚的な変化を作ります。

ただし、ただ速く切ればいいわけではありません。

大切なのは、内容に合わせて「見せる部分」と「削る部分」を判断することです。

カット割りのテンポ

情報量の多いショート動画では、1カットを長くしすぎないことが重要です。

目安として、2〜4秒程度で画に変化をつけるとテンポを保ちやすくなります。

ただし、商品の質感、人の表情、空間の雰囲気などを見せたい場面では、あえて長めに見せた方が伝わることもあります。

大切なのは、何となく長く見せるのではなく、その秒数に意味があるかを判断することです。

テロップ設計

ショート動画は、音なしで視聴されることもあります。

そのため、テロップは飾りではなく、内容を伝えるための重要な要素です。

ただし、すべての動画で全セリフをテロップ化すればよいわけではありません。

解説系やノウハウ系ではフルテロップが向いていることが多いですが、ブランドイメージを重視する動画や雰囲気を見せる動画では、要点だけをテロップにした方が良い場合もあります。

BGM・効果音

BGMは、動画の雰囲気やテンポを作る要素です。

ただし、BGMが主張しすぎると、話の内容が伝わりにくくなります。

特に企業アカウントでは、伝えたい印象に合う音を選ぶことが重要です。

また、著作権や利用条件にも注意が必要です。各プラットフォームの楽曲ライブラリや、商用利用可能な音源を使うようにしましょう。

公開・運用で意識すること

ショート動画は、作って投稿したら終わりではありません。

投稿後の反応を見て、次の動画に活かすことで少しずつ改善していきます。

尺の考え方

ショート動画の尺は、短ければ短いほど良いわけではありません。

大切なのは、伝えたい内容に対して適切な長さになっているかです。

最初に取り組む場合は、30〜45秒前後を目安にすると作りやすいです。

ただし、尺は先に決めすぎるのではなく、伝える内容から逆算して決めるのが理想です。

投稿頻度と継続性

ショート動画の運用で大切なのは、無理なく続けられる体制を作ることです。

まずは週1〜2本から始め、撮影・編集・投稿・分析の流れを固定するのがおすすめです。

ショート動画は、1本だけで成果を判断するのではなく、複数本を投稿しながら改善していく運用が重要です。

投稿後に見るべき指標

ショート動画では、再生数だけを見て判断しないことが大切です。

指標見るポイント改善のヒント
視聴維持率どこで離脱しているか冒頭や展開を見直す
視聴完了率最後まで見られているか尺や情報量を調整する
保存数後で見返したい内容かノウハウ性を高める
コメント反応や疑問が出ているか次の投稿テーマに活かす
プロフィール遷移興味が行動につながっているかCTAや導線を見直す
リンククリックWebサイトに誘導できているか投稿内容とリンク先をそろえる

特に企業アカウントでは、再生数だけでなく、プロフィール遷移や問い合わせにつながる導線まで確認することが重要です。

問い合わせ獲得を目的にする場合は、動画単体ではなく、遷移先のページまで含めて考える必要があります。LP制作の全体像や費用感については、LP制作の費用相場も参考になります。

よくある失敗パターンと改善策

失敗1:説明しすぎる

企業動画で特に多いのが、説明しすぎるパターンです。

改善策
1本の動画で伝えることを1つに絞ります。詳しい説明は、別の動画やWebサイト、LP、資料請求ページに分けて届けましょう。

失敗2:冒頭が弱い

冒頭で会社名や自己紹介から始めると、視聴者にとって見る理由が弱くなります。

改善策
冒頭では、視聴者の悩みや関心に直接触れます。

失敗3:画が単調

同じ人が同じ場所で話し続ける動画は、内容が良くても単調に見えやすくなります。

改善策
Bロール、画角の変化、手元のカット、資料や画面録画などを組み合わせて、視覚的な変化を作ります。

失敗4:投稿して終わりになっている

投稿後の分析をしないと、何が良かったのかがわからないまま次の動画を作ることになります。

改善策
視聴維持率、完了率、保存数、コメント、プロフィール遷移などを確認し、次の企画に活かします。

失敗5:再生数だけを追ってしまう

再生数はわかりやすい指標ですが、企業アカウントでは再生数だけを目的にすると、成果につながらない動画が増えることがあります。

改善策
再生数だけでなく、ターゲットに届いているか、プロフィールやWebサイトに遷移しているか、問い合わせにつながる導線があるかを確認します。

企業案件では、再生数が高くても、採用応募や問い合わせにつながらなければ成功とは言い切れません。誰に届き、どの行動につながったかまで見ることで、動画の役割を正しく評価できます。

ショート動画を作る前のチェックリスト

  • 誰に向けた動画か明確になっているか
  • 1本で伝えるメッセージは1つに絞れているか
  • 冒頭で視聴者の悩みや興味に触れているか
  • 最後まで見てもらう流れになっているか
  • 音なしでも内容が伝わるか
  • CTAは1つに絞れているか
  • 投稿後に見る指標を決めているか
  • Webサイトや問い合わせへの導線が整っているか

よくある質問

ショート動画は何秒くらいで作るのがよいですか?

最初は30〜45秒前後を目安にすると作りやすいです。ただし、最適な長さは内容によって変わります。短ければ良いわけではなく、1本で伝える内容に対して過不足のない尺にすることが大切です。

企業のショート動画では、再生数だけを見ればよいですか?

再生数だけでは不十分です。企業アカウントでは、視聴維持率、プロフィール遷移、リンククリック、問い合わせや応募へのつながりまで確認する必要があります。

ショート動画はスマートフォンだけで作れますか?

内容によっては可能ですが、企業の動画では目的に応じて企画、照明、音声、編集、導線設計まで考える必要があります。見た目だけでなく、何を伝え、どの行動につなげるかまで設計することが重要です。

テロップは必ず入れた方がよいですか?

すべての動画で必須ではありませんが、解説系やノウハウ系では有効です。音を出さずに見られる場面もあるため、重要なキーワードや結論だけでも画面上で伝わるようにすると理解されやすくなります。

制作会社に依頼する前に決めておくべきことは何ですか?

少なくとも、誰に届けたいか、何を伝えたいか、視聴後にどの行動を取ってほしいかは整理しておくと進行がスムーズです。目的が明確なほど、企画や構成の精度も上がります。

まとめ

ショート動画で成果を出すためには、撮影技術や編集スキルだけでなく、企画設計が重要です。

特に企業アカウントでは、ただ再生される動画を作るのではなく、誰に何を届け、視聴後にどう動いてもらうのかを考える必要があります。

冒頭で興味を引き、本編で価値を伝え、最後に次の行動へつなげる。

この流れを意識することで、ショート動画は単なる投稿ではなく、認知・採用・集客・問い合わせにつながるコンテンツになります。

また、ショート動画は動画単体で完結するものではありません。

動画を見た人がプロフィールに進み、WebサイトやLPを見て、問い合わせや応募につながるように、導線全体を設計することが大切です。

RINIAでは、ショート動画を単体の投稿としてではなく、認知から問い合わせまでをつなぐ導線の一部として設計しています。企画、撮影、編集、WebサイトやLPとのつながりまで含めて考えることで、再生数だけで終わらない動画制作を行っています。

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